2018年05月11日

覆面作家企画8:Bブロック推理結果

 覆面作家企画8のBブロック、全作読了&推理しました!
 ので、ここに名探偵(自称)アヤキの各作品の初読メモと推理結果をまとめておきます。

 以下、ネタバレへの配慮は「ありません」ので、御注意ください。

 なお、各作品ごとのメモは、主に初読時の推理メモです。作品内容についての感想は後日別途まとめたいと思っておりますが、間に合わなかったらごめんなさい。
[※2018年6月18日補記:「別途の感想記事は間に合わない」という前提で、感想的なことを推理記事(の追記)に折り込むことにしました。別途の感想記事はもう出ません。ごめんなさい。]

※2018年5月16日、推理結果を修正しました。修正の経緯とその結果はこの記事の末尾(★★★以下)に追記しております。
※2018年6月12日、推理根拠を補足しました。この記事の末尾(★☆★☆★以下)に追記しております。
※2018年6月18日、推理根拠を補足しました。この記事の末尾(★★☆★★☆★★以下)に追記しております。
※2018年6月19日、御指摘を受け、記事中のツイートの引用に係る部分の表記方法を修正しました。推理内容は変わりません。

 では、B01から順番に読んでいくよー!(ネタバレあるよー! 「初読時メモ」はあくまでも「メモ」だよ、まともな「感想」じゃないよー!←大事なことなので重ねて言う)

【初読時メモ(事後的加筆あり)】
B01 −− ス・ガ・ル・テ
 ルビ率高い。しっかり文体。書き慣れてる方やー。杉谷と水本…入れ替えると杉本と水谷……もしや『相棒』ファン? って思ったけど、それなら杉本やなくて杉下や(アヤキ名探偵、痛恨の推理ミス!)。
 最後の方で、誰が誰で何が何だか少し混乱したけど、落ち着いて読み直し、なるほどそういうことか!(合点)
「男すら知らない」のフレーズにふと引っ掛かりを覚えて、作者は男性かなとか思ったりしたんですけど、それだけを決め手にするのは甘いかも。

B02 フーガには二つ星を連ねて
 ファイルを開いて数秒……enuさんや。(えー)
 だって、句点後の空白! enuさん、まさにこの点についてTwitterでアンケート取ってた!→ https://twitter.com/enu_choran/status/990596007816642560
 で、結果、「入れる派」が多い結果になってたんだけど、それはたぶん質問文が「句点や記号の後に」ってなってたからで、感嘆符や疑問符の後に空白を入れるのは普通だけど、句点後の空白はかなり特殊ですよ……ね?
 いや、あのアンケート結果を見て、フェイクとして入れてきた人がいるかもだけど……(Bブロックにはあのenuさんのツイートに「嘘を答えたくてたまらない!」とリプライ飛ばしてた於來さんもいるぞ!)。
 でも、語り口とかジャンルとかもenuさんっぽいよね?(完全に雰囲気推理)enuさんは、何かちょっとドロっとした異形のもの「も」お好きそう。少し前のTwitterでの竜のお話とかも、ドロっとした感じのところちょっと感じた。神秘的な美しさもOKだけど、ドロっもいける人だと。
 童話っぽい雰囲気もあるけど、独特さも。怖過ぎる結末は辛うじて免れたようで、彼の「あいしていた」は、本当の「愛」があったから、約束を違えた相手に対してもすんでのところで思いとどまった(?)、ということなのかなぁ。せつない感。

B03 ジャクリーンの腕
 「同時の医学」→「当時の医学」かな?
 わー、わー、ただのKYじゃなかったー! と驚いたら、更にひっくり返された…わー!
 うわぁ、これはもう完敗…。(ちょっと泣きたくなるレベルです…書き手として;)
 ミズ・シャーウッド…かっこいい…。クリフも可愛いー!
 ちょっと、歩く猫さんあり得るかって思った……というメモが残ってるんだけど、どの辺に歩く猫さんを感じたのか今ではもう分からない(単に私好みの話だったからか・苦笑)。

B04 マリー・アントワネットの手を取って
 語り口、篠崎さん? って思ったんだけど、畳み掛ける感じは歩く猫さんもあり得るよねって。篠崎さんだとすると、名前がキーになってる感じ、前回と被るよなってのもある。
 ……途中、ふと、アマデウスってモーツァルトかって気付いて。
 初めてさんかなぁ? 歴史詳しそう。

B05 赤い手 白い手
 赤い手と白い手…上手いなー、上手いよー。White Handsの原則[※6月12日補記:本当は「Clean Handsの原則」と言いたかったのに、「白い手」に引っ張られ過ぎて恥ずかしいことになった例]ってことでしょー。
 人間の狂気と言うか、なんというか…色々かわいそうな気もするけど。純一郎お兄様が普通にいい人そうで……岩切の家はこの先どうなるんだろうな。

B06 手児奈物語
 漢文きたー! これは書ける人限られそうでは?
「鄭重」
 繰り返さない三点リーダーや「〜」はフェイクだよねー? 篠崎さんかな?←フェイクしそうな人感
 最初、どういう物語になるのかなって思ってたけど、後半で出てきた二人が素敵だった! まさかのそんなお話感!

B07 イハンスにやらせろ
 会話の掛け合いのリズムに歩く猫さん感を感じたんだけど、歩く猫さん何人いるのって話ですよね。
 犬視点なの興味深い。

B08 花咲と白い犬
 クスッと笑えるコメディ・センスを感じるぞ。
 このコメディ・センス……歩く猫さんかもしれない!(何回言うの)
 不知火可愛い。

B09 手の行く方へ
 あれ、そう言えばmoesさんもBだっけ? とふと思い出して、これはmoesさんでは、とか。改行頻度とか個性あるよね、このブロックでは。
 しかし、話の展開がmoesさんではないような? それともフェイク?
 ホラーじゃないけどなんだか不思議な、たぶん、少し楽しい話。

B10 ローマでも長安でも洛陽でもない、ある都の休日
 作者さん、関西の人? 歩く猫さん?(だから何度言うの)
 半角疑問符感嘆符使い!
 予想外の異世界転生譚ですよね、これ。

B11 手探りカデンツァ
 “もしかして”
 現代物、軽めの語り口、そして「完」!
 一番見つけやすそうだけど、フェイクだったりするのでは?


【推理経過】
 とりあえず、過去作読んだことない方の作風把握から始めねば。

 Veilchenさんに会話前後一行空き癖を見つけたぞ! B03? うん、「カナリアの空」を拝読したけど、B03感ありますねー。
 カタカナ名前の登場人物、近未来風の世界観。「心臓の歯車」も機械と人間の関係がキーになってるし、雰囲気近過ぎて怪しい気もするけど、初参加の方ですし。
 会話前後一行空き癖、B03にしかないのよねー。誰かのフェイクだったらアウトだけど、Veilchenさんはあえて癖を消したりしなさそう、初参加の方ですし。←甘い

 げこさんをチェック! 「未来サーカスがやってくる」を見て、これは参考にならないと悟り、「濁心」を拝読。パッと見て、B01かなって気がした……んだけど、んんん? 「細く長い味わい」を読んで、B11もあり得る? と。んー、B11の方がありそうかな。普段使いの言葉で書かれる方って感じするし。最後の「完」も、サイト作品に【了】とか付いてるのあるし。「了」だとバレバレだから「完」にした?

 次、みずきあかねさん。前にも推理させてもらったことあるはずなんだけど。そうそう、童話っぽい雰囲気の作品書かれる方で……前回当てたんだったかどうだったか……いや、思い出すのはやめよう、どうせ外してる。(苦笑)
 ……うーん、現代物の印象が強くて、B11とか思ってしまう私、どないしよ。
 ファンタジー系で来ているなら、B02あり得るかなって思ったんですけど、句点後空白を仕掛けてくるかー?
 あ、そうだ、B08も現代物だった! これも候補にできる! これか、これなのか? 「ファレと変な魔法使い」にもなんか口説いてくる奴出て来てるし! このノリでしょ、このノリ!

 さあ、於來さん探すぞ!
 「凪の花」を読んで、於來さんって、ルビ率高い方だったのね……ルビ率の高さと言えば……B01? 「そらみみ」とか見て、ホラー系もいける方だし。

 鶏林書笈さん。東洋歴史系来たらこの方じゃないかって、甘いですか、甘いですよね。でも、B10を疑っちゃいます。
 B10は「〜だった」と短めに文を切っていく書き方で、「金鰲幻想譚」を拝読すると少し違う雰囲気。でも、300字小説を読んだら、こちらはかなり近い! しかも、鶏林さんは行頭一字下げがない! B10にはね、あるんですよ、行頭一字下げ。でも、ない行もあるんです! これ、フェイク(?)のつもりで後から行頭一字下げを入れる作業をして、うっかり入れ忘れた行が……とかじゃないですか? 300字小説とか、スマホで書いてらして、スマホ執筆時は入力面倒だから行頭一字下げを入れないけど、PCにデータを移して提出する時に行頭一字下げを入れる……はずが、うっかり入れ損ねた行が! って感じ? 場面が短く切られているのも、スマホで書いてたからとかじゃないかな? いや、スマホで書いたかどうかは作者当てにはあまり関係ないけどさ(意気込みでスマホで書いたとでも書いてくれない限り)。
 気になるのは、B10の関西弁。鶏林さん、プロフィール見ると東京在住の方っぽいけど……出身は関西? それとも器用に覆面被って来た? いや、プロフィールがフェイクか?(笑)まぁ、推理は確定で良さそう。

 さあ、次は三和すいさん!(……あれ、そんな名前の水産会社が……あった(Google先生に尋ねた)。けど、関係ないですよね、ごめんなさい;)たぶん、前に推理したことがあったはず……だけど、そのことは忘れるのだ(過去の私の探偵成績はろくなものではない)。
 あれ、この方も現代物……う、ううん?
 ……はっ! 改行頻度高めのB09さんですね?
 オチのある話に強い方って感じで、B08もあり得る気はするんだけど、B09の「手が歩く」という訳のわからないシュール感が三和さんっぽいよなって感じで。B08の美青年感にはみずきさん感を感じる、三和さんじゃない! ……と思う。

 そして篠崎琴子さん。この人はきっと、何か仕掛けている!!!(笑)
 言葉選びが美しい方なんだ。B04の言葉のリズム、前回の覆面作品と同じ気がしたんだけど、似過ぎてて違う感ある。でも、今回は素顔って意気込みに書いてある……確かにこれなら素顔感。でも、篠崎さんはしれっと嘘吐きそうですよね!?(失礼)この企画のために5作も書いて、そしてこんな素顔の出してくるのか!? って探偵が思って裏を読むと本当に素顔だったとかいうフェイクですか?
 とりあえず、外堀から埋める作戦で仮置き。

 歩く猫さん。大好きです(どさくさ紛れの告白)。
 一文一文に気を配って書いていらっしゃる方だと思っています。覆面企画での他ブロックへの感想とか見てて、構成とかもすごく気にしてるはず。
 で……一読目で歩く猫さん作だと候補に挙げたもののうち、ほとんどが既に他の書き手の方とくっ付いていて、残るはB07。後半の怒涛のセリフの応酬(?)に歩く猫さんを見た気がしたんだ。あと、お仕事もの感。前回の「世の光」もプロフェッショナルなお話だった。さらっと下調べ必要なものを入れてくる感じとか、時間掛けて書いてますよね感。
 「ギイーーン!」の擬音も、歩く猫さんなら書いてくると思うの。
 B04で歩く猫さん感言ってるけど、歩く猫さんの畳み掛けるような語り口はB04のそれではなく、B07会話のやり取りの方に感じるのでB07!

 さて、残るは盲管さん……と、絶対に見つけるつもりだったのに今まで私のセンサーが全く反応しなかったmoesさんです。(笑)え、enuさんはって? 初読時にB02で見つけた気になってましたけど、何か?(笑)
 とにかく、残っているのがB05と、B06で、そしたらもう……B06がmoesさんで、B05が盲管さんとするしかなくないですか?(苦笑)
 moesさんがB06……ちょっと意外な気もするけど、言われてみれば、あぁそうだよなーと。
 moesさん、最近書写されているし、漢詩や和歌も実はお詳しいよね! B06の作風は女性感あるし。
 で、B05が盲管さん。こういう読後感のゾワっとする話、盲管さんなら書けるよねって……。

【️推理結果】
B01→於來見沙都さん
B02→enuさん
B03→Veilchenさん
B04→篠崎琴子さん
B05→盲管さん
B06→moesさん
B07→歩く猫さん
B08→みずきあかねさん
B09→三和すいさん
B10→鶏林書笈さん
B11→げこさん

 ……わーい、思いの外、簡単じゃん!
 と思ったところで、考えるのです。本当に、これでいいのか? と。
 盲管さんがなー、「コレ!」と言えるほどの確証がない。動かす先があるとしたらB03、Veilchenさんとの入れ替え。B03で気になるのは、最後の「※参考文献 ウィキペディア ●夏(三代) ●末喜」……などと書いていたのですが、これ、B10や。何してんねん、私! えーと……つまり正しくは「動かす先があるとしたらB10、鶏林書笈さんとの入れ替え」ですね。
 ……ああ、もう。頑張ってVeilchenさんがWikipedia使う人か調べて、それっぽい根拠を見つけて、「これでよし!」と安心したのに!(完全に無駄作業・笑)
 えーと、じゃあ、念のため、鶏林書笈さんがWikipedia使う人か調べます? でもね、鶏林さんの作品、最後までWEBで読めるの限られてる感……証拠物件、収集ならず。でも、色々調べるのが得意そうな方ではあるのかなあ。本来得意なのは朝鮮半島舞台だけど、流石にそれではバレバレだから、中国へちょっと移動して、異世界転生要素入れて、関西弁も取り入れちゃって……みたいな? ウィキペディアを「参考文献」にしているのも、「ネットで簡単に調べられる程度の知識で書いているんですよ。別に歴史に詳しいとかじゃないんですよ。」的なフェイクかもしれないですよね!?(笑)あるいは、もう少し詳しく語りたいマニアックな知識とかがあるんだけど、字数制限もあって盛り込み切れないから「参考文献」でウィキペディア挙げておけば自分で検索して調べてくれる人もいるだろう……仕方がない、あとは自力でよろしく! 的な?
 ……まあ、とにかく、これは鶏林書笈さんで良いかな。盲管さんが、過去の覆面作品でごそっと文献引用放り込んできたりしてるから、盲管さんもあり得るんじゃないかって気はして、異世界転生要素とか関西弁とか入れちゃう遊び心は盲管さんの方が確率高そうな気もするんだけど。でも、時々行頭一字下げ忘れちゃうの、鶏林書笈さんの癖って言うか、もしかするとWordとかで書いて、テキストに変換する時に行頭スペースが落ちちゃう奴かもしれない。そうすると、やはりB10は鶏林書笈さんだよね。一場面が短めなのも鶏林書笈さんの特徴だし。
 ……うん、Bブロックはもう全体的に見て、違和感のあるところない! これなら行ける。篠崎さんと盲管さんがタッグ組んでフェイクし掛けてる可能性がちらっと頭を過るけど、でも、まあ、さすがに……? ややこしいお家事情は盲管さんの前回の覆面作品にも通ずるものがあるし(似過ぎてて違うと言うほどではないと思っている)。
 とりあえず、私のファイナルアンサーは上述のとおりで!

 所々あまりちゃんと検証してない感あるけど大丈夫か? って思わないでもないけど、一応、それぞれのお方のサイト掲載作品を覗いたし、この人の文章の印象はぶれないな的なツボは抑えたはずなので大丈夫だと思う!
 初読時は、作風近い書き手さんばっかやーんって思ったんですけど、冷静に読み比べると、それぞれのお方の「大事なポイント」はうまくずれていて一安心。まあ、これで外していたら笑い者間違いなしですけど。

 各作品の内容面での感想は、推理材料にした部分で所々漏れ出してますけど、後日改めてまとめたいと思っております。
 ついつい推理優先に読んでしまい、誤読してるところもありそうなので、落ち着いて読み直さねばなるまい。


 以上、名探偵アヤキの光速推理でした♪
(アヤキ宛の苦情は個人サイト又はブログ(PC版)にあるメールフォームを使えば匿名でも送れます。)

★★★
【追記(修正推理):2018年5月16日】

 真の名探偵は、奢らないものだ。
 自分の推理に穴がないか慎重に慎重なる検討を重ね、先人の知恵にはきちんと耳を傾ける。結果として己の過ちに気付いたなら、潔く過ちを認めて真実を受け入れる……と言うわけで、他の探偵さん方の推理を見て、Bブロックの推理を修正するよ!(笑)

 これまでの推理でどこが怪しいかって、盲管さんと鶏林さんが怪しい……! だって、冬木探偵が自信満々でB10は盲管さんだって言ってるんだもん! 実際、私だってそんな予感はちょっとしてたし……それに、改めて落ち着いてB10を読み直すと、確かにすごく盲管さんのリズムを感じるのだ!
 うわー、うわー!
 鶏林さんがB05もあり得る感じするし、ここは差し替えてもいいのでは? B05も比較的細かく区切りが入ってくる形だし! わぁ、なんかこれという確たる証拠が欲しいけど、ううーん?
 とりあえず、読点打って改行はB05にもB10にもあった!(つまり物証として役には立たない)

 ところで。実はね、moesさんも怪しいと思ってるんですよ、私……。歴史物の得意な鶏林さんがB06…は、あり得る気がするんだけど、一方で、話の締め方が少し鶏林さんとは違うかなって思ってしまった…のは、Twitterとかお名前の字面の印象によるところも大きかったのかもしれません。その…なんかね、今、「女王の勅撰集」を読んだら、もうこれはB06ですねって気しかしないの!(笑)「傷痕」を読んだら、記号使いとか完全にB06ですね! 話の締め方が違う? 誰ですかそんなことを言ったのは! 最後の締め方までばっちり鶏林さんじゃないか! 想いを寄せる男性(複数)じゃないか! 今まで何読んでたのかな、私は!
 えー、えー、えー、じゃあ……moesさんはどこ!?
 B05……かな。いや、別に推理の修正範囲を最小限にとどめたいとか思ってるわけじゃないんですけど……。
B11かもしれない……? 冬木探偵の金魚の糞になる感は否めないのだけれど、冒頭の文の雰囲気はB11もあり得るような……いや……そいつは違うな。(キラリーン)……moesさんはやはりB05だ! B11はお話の展開がちょっとmoesさんじゃない気がするの。ジャンルによって雰囲気の変わる方だからあれだけど、ベテランのmoesさんが覆面作家企画に出してくる作品としては、B11は違う気がするの!
 moesさんのサイトの最新作、「ジンクス」を読むと、比較的場面区切りが細かく入ってる。これ、B05の特徴と一致するし。
 それに、やっぱりげこさんの方が、B11の軽い感じに近いと思うんですよね。「濁心」を読むと、少し暗めの作風と言うか、どろどろもいける系かと思いそうになるんだけど、文体はとてもライトな感じがするのです。B11のライト感、こっちでしょ、と。初参加ということで、素でこられたんだなって感じ。意気込みでも「簡単だと思います。むしろ当てていただきたいですよね。」ですし。
 それから数字の扱いもね、moesさんは漢数字派で、げこさんは算用数字全角派なのですよ(こんな分かりやすい証拠があるじゃないですか、やだー)。

 よしっ、Bはこれで完璧だ!(何度目?)

B01 ―― ス・ガ・ル・テ →於來見沙都さん
B02 フーガには二つ星を連ねて →enuさん
B03 ジャクリーンの腕 →Veilchenさん
B04 マリー・アントワネットの手を取って →篠崎琴子さん
B05 赤い手 白い手 →moesさん
B06 手児奈物語 →鶏林書笈さん
B07 イハンスにやらせろ →歩く猫さん
B08 花咲と白い犬 →みずきあかねさん
B09 手の行く方へ →三和すいさん
B10 ローマでも長安でも洛陽でもない、ある都の休日 →盲管さん
B11 手探りカデンツァ →げこさん

 ……やれやれ。危うくmoesさんを外すという大失態をやらかすところでしたよ! 好き作家さんは外したくないもんね!(既に当てたつもり)

★☆★☆★
【追記(推理根拠補足):2018年6月12日】

 Eブロックで覆面作家森崎さんの所在を再確認中、過去の森崎探偵の推理傾向を確認する必要に駆られて、そしたらmoesさん作品に辿り着いて、そう言えばBブロックの「ファーストインプレッション!」の投票でmoesさんがすごい誤解(誤認)をされていた(名探偵アヤキの推理が間違っているとは思えない)なぁということを思い出し、Bブロックの再検証に戻ってまいりました。
 結果として、推理は変更しません!
 しかし、序盤に別途感想記事を書くつもりで省略した各作品と各作者の特徴に関して、別途感想記事を書く暇がなくなってきた今、推理根拠の補足とあわせて詳細に補足しておこうと思います。

 まず、第一印象推理投票で、moesさんはB11が多く疑われているのですが、これはもう完全に誤解ですね! みんな、真のmoesさんを分かっていない! moesさん、サイトの作品数が多いから、参考作品を間違うと事故が起こりやすい危険地帯ではあるんですけど、どんな覆面作家についても一番無難な探偵法は、「6000字で一文字お題を使って書かなきゃいけないという同じ制約の下に書かれた作品を参考にすること」だと思います。つまり、過去の覆面作品を見よ、と!
 しかも、一作だけじゃなくて複数見た方がいい。一作だけだと渾身のフェイク作品とかに当たっちゃうことがあるので。
 で、今回、moesさんの過去作で注目すべきは第六回の「火宅咲(わら)う」です。あと、第四回の「その道の先にある」ね。分かりますか? moesさんはね、サスペンス(微ホラー、微ミステリ)系いける人なんです。私、同志だから知ってる!
 そしてね、B11はね、どこからどー見ても「げこさん」なんです。全角算用数字に、強調ワードの「“”」な記号使い! 初参加者さんですから、覆面作家企画の探偵の捜査の基本を御存知ないのは仕方ないですよね。素直で正直、いいことです!
 また話をmoesさんの方に戻しますと、私がB11を「moesさんではない」と思う理由は、オチの弱さです。B11の「これから二人はどうなるのかしら、うふふ」な感じです! moesさんの過去の覆面作品は、もう少しオチがハッキリしている。確かに、moesさんのサイトの作品には雰囲気重視かな、シリーズものの番外編っぽい感じだなって作品もあるんですけど、それは、そういうものとして書かれているからなんだ! でも、moesさんの覆面作品は違う! それ単独の読み切り作品としてキッチリまとめてきてる!
 お題の使い方に関しても、そのお題をストーリー展開のメインに据えてる感じがする!
 B11はその辺がだいぶ違うの。moesさんじゃない……少なくとも、覆面作家企画のmoesさんじゃない!!!(笑)
 確かに、前回の覆面作には「これからの二人はどうなるの、うふふ」感も多少ありますけど、「影なし問題」を解決させてるし、お題の使い方に関しては前述のとおりじゃん?
 え、今回のこれらの特徴の欠如はmoesさんの渾身のフェイクなんじゃないかって? でも、サイトに類似傾向の作品がある中でそれはないですよ。実際、多くの探偵たちが「あ、これだ!」とmoesさんB11説に飛びつくくらいのmoesさん感があったんでしょ? フェイクとしてやってるならそれじゃあかんやん。
 それに、B11ってものすごく「げこさん」じゃん? なんでみんなそこを疑わないの? あなたの目は節穴ですか? ってくらい「げこさん」感に溢れてるじゃん!(笑)この、ふわんっとした恋愛ものの感じ、主人公ともう一人の人間関係にフォーカスしつつ、相手役の「人間性」を主人公目線で見せていく感じ、すごくすごーく、「げこさん」じゃん!
 表記法だって、一見明白に「げこさん」じゃん! あまりにもフェイクしてないから、裏を読み過ぎてみんな間違えてるんですかね? でも、これ、絶対にげこさんじゃん!!!(笑)
 見直せば見直すほどげこさんだし、最近、げこさんが個人サイトでげこさんらしさ溢れる新作を一挙大放出してくれてるけど、それ読むと「一目瞭然」です(「“”」の使用は割と最近の癖なのかな。この度の一挙大放出作(別の競作企画用作品含む)で多用されていますね。推理期間の序盤に推理した人はこれらの作品がサイトに上がっていなかったからげこさんの「“”」癖を発見できなくても無理ないけど、それでも私は即答しているので、私の名探偵ぶりたるや!・笑)。
 あまりにもヒント過ぎるこれらの作品、Bブロックのファーストインプレッションの結果が出て、あまりにも疑われていないことに悲しみ(安心感とはあえて言わない)を抱いたげこさんが止むを得ず大ヒントを提供してしまった奴じゃないかな?
 たぶん、「谷川先生のミヤビな夜」が企画用に書いていたもう一作で、「凄くえっちくなってしまった」奴ですよね。同時期の、同目的の作品だから類似度高いんだろうけど、類似させ過ぎです、げこさん。(笑)
 あー、他の探偵たちには黙っていたいなー。だって、これ言っちゃうと他の探偵たちの推理が全部私と同じになっちゃう気がするんだもん。
 でも、根気強い捜査で手に入れたこの物証と確信、みんなに自慢したいんですよねー(というわけで公開だ!)。

 あと他に何か怪しいところはないかなー、特にフォロワーさんは当てたいよなーと思いながら、推理には自信あるけど、作品の内容理解に怪しいところがあった二作に思い当たる。全作分の感想記事を書けるかどうか分からないし、この際少し分析しておくか。

B02 フーガには二つ星を連ねて
 これ、再読して気付いたんですけど、「アチの星」こと「フレイ」の話を聞いているのは、「お守りの山」を背負った(?)行商人であり、フレイの旧友であり、マアグの娘である、自称・魔物……ですか!? そうか、そうか、そういうことか!(合点)
 最後の告白の「魔物とうそぶき」の「うそぶく」って、嘘をつくの意味かな、それとも「平然と言う」の意味かな?
 たぶん、魔物は魔物なんだろうな……でも、魔物になりきれなかった。フレイの瞳の輝きに一目惚れ(?)して、フレイのことを好きになってしまって、魔物としての務め(?)を果たせなくなってしまった魔物……魔物失格。
 フレイはフレイで、そこまで自分を愛してくれた魔物との約束を破ってしまった薄情者(?)だった……。
 最後にフレイは「僕にはもう、この名前きり、あのヒトにあげられるものが無かったんだ。 そしてそれを認めることすらできないほどに、臆病でした。」と語っているけど、もし、フレイが魔物に名前をあげていたらどうなっていたのだろう。単に死んでいた? それとも、フレイも魔物になっていた? 魔物がフレイの体を乗っ取る感じになってたとか?
 もしかしたら、魔物はフレイの体や名前を貰って「人間」になりたかった? でも、フレイのことを愛してもいたから、フレイの全てを奪うことはできなかった? 魔物が「人間」であれば、大好きなフレイと共に生きることができたのに、人間になるためにはフレイを乗っ取るしかなくて、それでは「フレイと共に生きる」という念願は叶わなくて……とかそんなお話!?(見当外れだったらゴメンナサイ)
 読み解く鍵はタイトルでしょうか?
 「フーガ」は遁走曲、あるいは追復曲。主題とのその模倣(応答)が繰り返される曲……簡単に言えば追いかけっこ曲か。
 「二つ星」は交差軌道を持つ連星みたいなイメージで理解してたけど、あってるかしら。
 追い掛けて追い掛けて、互いに軌道を交えることはあれど、決して一つになることはない二人……そんなイメージでいいのかなぁ。せつない。
 誤読だったらゴメンナサイ!!!

B01 −− ス・ガ・ル・テ
 母娘の怨念のお話。最初に一読した時は、どっちがどっちで何がどうなってんだ!? って思いましたが、死んだ娘の霊に母の生き霊(水子(流産・堕胎した赤子)の姿をとる)が取り憑いて、娘の霊は成仏できないってことですね。
 お隣さんは、引越しの挨拶に行って、娘の霊……に取り憑いた母の生き霊にビビり、娘の霊は自分が見えるそのお隣さんに助けを求めるも、お隣さんは見えるだけで浄霊はできない。
 問題は、母の生き霊が取り憑いていることではあるけれど、娘の方もまた母のプレッシャーによって自立を妨げられる形で生きてきて、自分を頼りにする母に依存されることに依存してしまっている。いわゆる共依存……のようで、実のところ、娘の霊は母への復讐を企んでいる(ってのが最後の下りですよね?)。
 うわぁ、ここには一体何重の怨念があるんだ!(叫)
 ……ってことで、いいんですよね?(恐る恐る)

 うーむ、じっくり読むとすごい緻密な構成の二作品だな、これ。さすがenuさんと於來さんだわー(疑いなし)。

 ちなみに、B02のenuさんっぽいところをenuさんのサイトうろうろしながら探してみたのですが、enuさん作品の「エメラルド」(「サファイア」の二ページ目?)で、「魔物とされるもの」にあっさり不敬なことをする感じとか共通かなぁって。(雑推理)
 enuさんっぽさの一つの特徴は、ある種の「人間らしさ」、「人間臭さ」……かなぁ。嫉妬とか、意地汚さとか、極悪人ではないけれど「善良な賢者」でもない感じ。「善良な賢者」になれないことについての「しょうがなさ」とかがあるかもしれないです。
 於來さん作品も似たような傾向はある気がするけど、於來さんの方が人間同士の「関係性」にまつわる怨念を描いてるかも。「凪の花」の「幸せ」を望む姉さまの「思い」の「本物」感が問われるとか、他人にはそれが(姉さまがそこについて頑なな理由が)「分からない」感とか……B01と共通だよなぁって思いました。
 このお二人、言葉の巧みさ、文章の流麗さに関して似ているところもある気がするんですけど、明らかに違う感じもあるんですよね。どこが違うのかなって考えると、於來さんは和風感で、enuさんは洋風感かなぁと思っています。
 於來さんは、洋風な世界観で書いていても「和風」の香りが残る気がする。「凪の花」も「魔女」なんて西洋風概念が出てくるのに和の香りがする。
 そして、この和洋の違いは「怖さ」の源泉に繋がっているように思うんですよね。於來さん作品の「怖さ」、ぞくっとする感じは、「人の心」の中にある。「凪の花」には強力な魔女が出てくるけど、魔女が恐ろしいと言う気持ちよりも、「人間の心とは」というところにぞくぞくするものがあって、それは「内側からくる怖さ」な気がするんです(怪談系)。
 enuさん作品の怖さは「魔物」とか「異形」のものの描写に感じられることが多い。いや、enuさん作品も「人の心」はお話の「キー」になるんですけど、「ぞくぞくする感じ」の怖さの源泉ではないっていうか。enuさんがお書きになるのは人の心の卑しさ、しょうがなさに通じるもので、「怖さ」はむしろ暗い夜の描写とか、「不気味」な空気の演出の仕方とかにある。外側からくる「怖さ」な気がするかな、と。ドラキュラとか狼男とか、西洋のホラーは外からくる怖さな気がする。
 ……いや、これ、単に和風ホラー系の於來さん作品と西洋風ファンタジー系のenuさん作品を比べているからって気がしないでもないけど、まぁ、とりあえず!(投げやり)


B07 イハンスにやらせろ
 これも一読時に、設定を読み取り切れなかったところあるよなと思って再読。
 入りからしてかなり細かい設定がなされている気がするんだけど、最後に判明する「真実」を書き隠していることもあってか、一つ一つの読み解きのためのキーがかなりさらっと書かれている気がする。これ、丁寧に読まなきゃダメな奴だ。
 でも、この書き隠す感じ、本当に必要最低限のことしか書かずに「何がどうなっているのかはきちんと読めば分かるでしょ?」と投げてくる感じ、すごく歩く猫さん感ある……よなぁ。
 誰が何をして、それに対して誰がどう反応してっていうのが、未完成なパズルのピースのようにはめられてて、それでも、何となく全体像は分かるし、じいっと見つめていれば、抜けたピースも見えてくる……みたいな感じ。
 例えば次の場面。

「パン窯に犬がいるって知ってた? 耳の垂れた猟犬」
「知ってた」
 イハンスを皆で押さえつけ、ズボンの噛み痕と賭けの配当を言い立てて、職工達は宿坊へ帰って行った。

 イハンスは職工達に唆されてパン窯へ行かされ(こっそり糖蜜をかき混ぜてくるように言われて)、猟犬に噛まれた。職工達はパン窯に猟犬がいることを知っていたが、そのことを伝えずにイハンスをパン窯へやり、イハンスが成功するかどうかを賭けの対象にしていた……ってことがここでさらっと明かされているようなのですが、かなりさらっと書かれている上に台詞が連続してもいるので、誰がどの台詞を言っているのかも文脈から判断しなくてはいけない。
 一読でこの状況を正確に読み解くのは結構難易度が高いと思われ、続く「俺が刺し子の前掛けするようになったら見とけ。イハンスは呪いを込めて見送った。」という下りがあるから、「あ、イハンスは嵌められたってことか」と分かる感じ。
 私の理解力が弱いだけかもしれないけれど、割とそういう感じの場面が歩く猫さん作品には頻出な気がします。発言者を明示しない台詞の連続が多いからかもしれません。一々「〇〇は△△に向かって告げた」とか「△△はつまらなそうに返した」とか挟まない、そういう「リズム」で書かれているんだろうな、と。この感じはかなり独特。
 ピヤル親方とデバンの軽口の場面などにも似た感じの印象があります……と言うか、この場面、実は私、読み解き切れてなかったんですけど、ジナンナが寡婦で、そこに番犬を預けていったデバンはジナンナに気があるけど踏ん切りがつかなくて、それを見兼ねたピヤル親方が口出ししてて、「お前にその気がないならジナンナに他の奴を紹介しちまうぞ。パン屋を継ぐためにジナンナと結婚したい男は他に大勢いるんだぞ。いつまでもジナンナを独り身にしておいたら、俺が寡婦のジナンナに男一人紹介してやらない薄情者だと思われるじゃないか」的なことを言ってけしかけようとしてるわけだけど、デバンはまだまだ自由人でいたいのか、告白の勇気がないのか、ピヤル親方に「うるさいな」と返しているってことなのかな? そして、イハンスたちは、その二人の会話をすぐに部屋を出るふりをしつつも扉の隙間からしばらく盗み聞きしていて、デバンのジナンナに対する惚れ気を察して「なるほど、そう言うことか」と(あるいは、がたいが良くて男らしい見た目のデバンがなかなか告白の勇気を出せずにいることを「意外な一面」と感じて)笑っているわけですね?
 なるほどなぁ……実は私、初読時、ジナンナをイハンスと同い年くらい(あるいは数歳年上くらい)の少女として想像していて、いずれイハンスと恋仲になるのかしらとか思っていたのですが、どうもそうはならないらしいぞ!(気付くのが遅い・笑)
 地の文での説明も少なめだし、台詞の内容も当事者は「分かっている」前提で話をしているから、前提事情を知らない読者が状況を正確に読み解くには一言一句読み飛ばせないし、そこにそう書かれている「意味」を見つけないといけない感じがする。ジナンナの年齢に関しては、最初の場面の「ガラス窯んとこの小僧っ子だね。食事をもらってないの?」というジナンナの台詞中の「小僧っ子」って言い方から、ジナンナがイハンスよりだいぶ年上であることを察しなきゃいけなかったんだ……。「お見限りなのさとジナンナは半扉を突いて豆のさや剥きに戻った。」って場面の「お見限りなのさ」って言い回しも少女っぽくないですしね。いや、何か変だなとは思ってたんですけど。(苦笑)
 最後の方で「まともな宿場でジナンナの夫は盗賊に襲われ、猟師のデバンに背負われて戻った。」ときちんと書かれているとは言え、最初に遭遇したあの場面で事情を飲み込むのはやっぱり解読難易度が高い……よねぇ?(この部分も、別の話題の説明に添えて語られているもので、ともすると先の場面の裏付けになるってことには気付かずに読み飛ばしちゃいそう)
 作中に散りばめられた「ほのめかし描写」はこれだけではないし、二度読み、三度読みが必須の仕様!
 一番の種明かし部分も、二度読み三度読み何度読みして、あちこち丁寧に伏線が張られていたのを確認。名探偵アヤキとしては、初読時に気付きたかったところである……。
 いずれにしても、さらっと駆け抜けていくこの感じ、「あー、やっぱりB07は歩く猫さんだなぁ!」って思います。(笑)
 前回の覆面作は、独特な語りの勢いでぐいぐい進めて行く感じがあったけど、B07は比較的落ち着いた感じのところがあるかも。でも、前述のような歩く猫さん感が明白にあるので、やはりこれが歩く猫さん作品に違いないのです。


 塩中探偵や冬木探偵がBブロック簡単と言っているので、「君たち、本当にそれで当てたつもりかい?」と私はにやにやしているのですが、実際、Bブロックに関しては冬木探偵のファイナルアンサーとは二箇所しか違わないからなー。他に比べれば合っていらっしゃるのは間違いない(私の推理は完璧だという前提です・笑)。

 しかし、冬木探偵のmoesさんB09説はもう少し真剣に検討した方がいいのだろうか?
明らかにこれ、三和さんな気がするんですけども。
 moesさんも不思議な話は書かれるけど、「手が歩く」とかそう言う発想ってなるとちょっと違くない? こういう奇抜な発想は三和さんだよね?
 ……なんで冬木探偵は三和さんをB05に置いてるの?(^_^;)
 冬木探偵、違和感が……とかおっしゃってるけど、そりゃそうだよ!(笑)
 ……でも、ここを直されちゃうと、Bブロック、冬木探偵と完全一致になっちゃうからなぁ。←名探偵アヤキは独りで完全完璧大正解推理がしたい!
 三和さんの「保管庫の住人」なんかは、社会人ものだし、不思議系だし、ちょっとぞくっとする感じもB09だなって感じするんだけどな。
 単純に文章が纏う空気だけを見ると、B09はよく分からなくなるんだけども……でも、冒頭の男のいかにも「苦しい(当時は苦しかった)!」という感じの語りは、moesさんにしては大袈裟な感じがするかなぁ。三和さんにしても……と言う気もしないではないけど、三和さんの方が語り手の感情を直接的に盛ってくる感じはするんだよなぁ。前回の三和さんの覆面作とかも心持ち心情描写を盛ってる感(心情描写控えめ傾向ではない、という意味です)。
 「胡乱気」とか「面映く」とかの語彙が三和さんっぽくない感じはするんだけど、主人公の年代設定なども含めてフェイクなのかなぁって感じはする。
 悩みながら、三和さんの意気込みを再読して……あ。悪夢の棲む家……だと!? え、待って、つまりこれ、三和さんも同志ってことなんじゃ……!(名探偵アヤキ大衝撃)
 いや、でも、好きな作家に小野不由美がいるなら、胡乱気とか面映くとかの語彙は手持ちにあってもおかしくないし、意気込みによると前回は前々回の同じブロックの方の作風真似たとかおっしゃるし、今回も小細工してるって言うから、この辺の語彙選定が小細工なんじゃないかな。
 そしてやっぱり「手が歩く」の発想は三和さんな気がする……moesさんではない、と思う。
 moesさんの不思議なお話は、ほっこりしたり、ちょっとせつなくなったり、幽霊とか天使とかそういう奴で……「手首が歩いてる」というナンセンス・ユーモアな感じじゃないんだ! いや、B09は、お疲れサラリーマンがちょっぴり休んで元気を取り戻す話って意味ではほっこり系なんだけど、moesさんだったら、ここ、普通にタヌキの腹太鼓とか出すよ!(そうかぁ?)少なくとも、歩く手首じゃないよ! と、思います。
 間違えたくない……ここは是が非でも間違えたくない……のだけど、万が一お二人を混同してても、二人とも同志なら仕方ないってことに……なりませんか、そうですか。(笑)

 そんなこんなで、Bブロック推理は修正せずに、根拠のみ補足で!!!

 しかし、遅れて推理を始めた塩中探偵が「簡単」と言うのは、やはりげこさんの特徴をさらっと見つけられたからかしら。単独名探偵を狙うアヤキとしては、他の探偵たちには思い違いや勘違いで痛い目を見て欲しいところなのですが、塩中探偵にげこさんの決定的な証拠をドヤ顔で披露されるくらいなら、先手を打って名探偵アヤキの名探偵たる所以をババンと披露しておきたいところね……などと思いながら、Bブロックの追記記事を用意する次第です。

 ちなみに、歴史系二作品について他の方が史実や伝承との対照をされて何だか感想が盛り上がっているらしいところ、名探偵アヤキはあえてここには踏み込みません。同じことを書いても面白くないよねーということと、作品外の史実にまで深入りすると戻ってこれなくなりそうだからです! 一応、二作とも一度「見直し」をしているポイントですし、史実との絡み具合が推理に影響するかって言うと「しないな!」って気がするので、「後書き」での解説を大人しく待とうかと思っております(て、手抜きじゃない…よ)。
 作品ごと、作者ごとで見ると言及量に大いに差があるような気もしますが、他の方の推理や感想を見て思い出したこととか、特に「名探偵アヤキすげぇ!」って言ってもらえそうな独自路線突っ走りポイント(=外したら「迷探偵アヤキひでぇ!(笑)」となる諸刃の剣ポイント)を中心に言及しているので……申し訳ない。(苦笑)
 そして、感想記事を別に書く時間と気力が失せてきて、感想要素を推理過程に放り込み始めております……別記事はたぶんもう無理です。時間があったら、そして、他の方の推理経過や感想を見ながら気になることができたら、またBブロックに戻ってくることもあるかもしれませんが……名探偵アヤキ、既にだいぶ知恵を絞り出したので、もう……戻ってきたくない。(本音)

★★☆★★☆★★

【追記(推理根拠補足):2018年6月18日】

 戻って来たくないと言っていたのに、早々に戻って来ました、Bブロック(しかし推理結果の変更はないぞ!)。

 まず、この度、名探偵アヤキはげこさんの自白新証拠を手に入れましたので、探偵の皆様におすそ分けいたします。
 以下の三つのツイートは、名探偵アヤキがこの上の追記記事(moesさんはB11ではない、げこさんがB11であるという内容を含むもの)を書いた旨、Twitterで報告した後のげこさんのツイートです。

https://twitter.com/gkbl_a3ndevyc6y/status/1006323419468779521
https://twitter.com/gkbl_a3ndevyc6y/status/1006326531222716417
https://twitter.com/gkbl_a3ndevyc6y/status/1006327045285142528

 ここで重要なのは、「何故似たのかは謎です。」の一文です。
 私は、この一文には「覆面作家企画8提出作であるB11が」という主語が隠れていると思いました。つまり、「(B11が)なぜ(昨年、全く別の目的で書いた作品に)似たのかは謎です。」だと思うのですが、この言い回しって、自分がB11の作者じゃないと言えないと思いません? もしげこさんがB11の作者で“ない”なら、「B11が何故(私の昨年の作品に)“似ている”のかは謎です。」となりそうな気がするのです。
 「谷川先生のミヤビな夜」は去年の作品とのことなので、時系列的に、「『谷川先生のミヤビな夜』がなぜB11に似たのかは謎です」という構文もやはり取りにくいと思うんですよね!
 それに、げこさんは「谷川先生のミヤビな夜」を書いた時期や目的を否定して、そのことと関連して「何故似たのかは謎です」発言をしているわけですが、客観的立場からすれば、「谷川先生のミヤビな夜」とB11が似ているのは「同じ人が書いたから」で、何も謎なんかじゃない!(笑)「谷川先生のミヤビな夜」の執筆時期や執筆目的に関して名探偵アヤキに推理ミスがあったとしても、二作が似ている理由について特段新たな「謎」は発生しないはずなのです。でも、げこさんはそこを主観的に考えて「別の時期に書いたものなのに、なんでこんなに似ちゃったんだろう?」と思っている…だから、わざわざここで「謎です」って言っちゃったの。
 この“タイミング”で「謎です」が出てくるのは、「赤の他人が書いたものなのにこんなに似ているなんて謎です」ではないと思うんですよね。そういう意識なら、「ミヤビな夜」の執筆時期にかかわらず、その「謎」は継続しているはずなので、「いずれにしても、B11との類似は謎ですね」という感じに、「いずれにしても」など何かしら話題を切り替える接続詞を要するポイントだと思うのです。「謎です」文の前の文が「でして……。」と余韻を引く感じになっていることも踏まえると、ここでげこさんが「いずれにしても」の意識を持っていたとは思えず、「別の時期に書いたものなのに何故似ちゃったのかしら?」の意識があった……と考えるのが正しい、と名探偵アヤキは推理しました!
 完全な自白でしょ、これ。(笑)
 後半はちょっとこじ付けかなぁと思わないでもないけど、「似た」と「似ている」の違いは重要だと思うし、あの発言を見た瞬間の、「あれ、なんかげこさんが自白してる!」感じはだいたいこの二点から感じたものだと思います。論理的に説明しようと思うと結構難しくて困ったよ。(笑)
 げこさんの「なるほど」のツイートを最初に見た時は、最後の「なるほど」に疑問符がつくのは何か推理ミスをしたせいか……まさかのげこさんB11説見直しか……と慌てたけど、げこさんが自白体質で良かったです。(笑)

 まぁ、うっかり自白しちゃう気持ちは分からんでもないのですよ。
 第一印象推理であまり当ててもらえず寂しいと思っていたところ、名探偵アヤキの名推理でバシッと証拠を大公開されてしまって、「当てて欲しいと思ってはいたけど、少しくらいは外してくれるもいて欲しかったのに! 名探偵アヤキにこんな決定的証拠を大公開されたらもう誰からも逃げきれない! なんてこったーい!」と思ったところで、名探偵アヤキの推理ミスを発見し、「当てられるだけじゃつまらねぇ! 自信過剰な名探偵アヤキに一泡吹かせてやるぜ!」と名探偵アヤキの推理ミスを指摘しようと張り切ってしまったのは無理ないことなのです。そして、張り切りついでに余計な一言まで口にしてしまうのも無理もありません。いわば、名探偵アヤキの罠にハマったのです。
 そう、あの名探偵アヤキの推理ミスは、げこさんの自白を引き出すために予め計算された罠だったのです! ……いえ、嘘です。すみません。ドヤ顔して間違えました、ごめんなさい。反省はあまりしていません。(マテ)
 とにかく、ねずみ探偵の誇りにかけて、かえる覆面作家には負けませんよ!(懲りない)


 さて。先日、名探偵アヤキはmoesさんはB05、三和さんはB09! と力説したわけですが、その後、Bブロックで第一印象推理をまとめた塩中探偵が、「moesさんはB09、三和さんがB05!」と主張し始めました。根拠は、「読点数/文字数」で算出した「読点率」だと言います。B05はこの読点率が他の作品に比べて極めて低く、また、三和さんの過去の覆面作品はいずれもこの読点率が低いのだ、とおっしゃっています。
 数字で根拠を示されると、「なるほど! これは決定的な証拠だ!」と思いがちですが、ここには「数字のマジック」があることに気付かなければなりません。
 次の四つの例を見てください。

A:2読点/49文字=0.048163...
「お願い、一緒に行ってくれない?」
「うん、一緒に行こう!」
 太郎は花子に向かって力強く頷いて答えた。
B:2読点/49文字=0.048163...
「お願い。一緒に行ってくれる?」
「うん。一緒に行こう!」
 太郎は、花子に向かって力強く頷き、答えた。
C:1読点/75文字=0.01333...
「頼む、一緒に戦ってくれ!」
 頼まれるまでもない。鈴木は最初からそのつもりだった。
「こっちは俺に任せろ!」
 鈴木は佐藤に余裕の笑みを見せて応じた。
D:3読点/74文字=0.042857...
「頼む! 一緒に戦ってくれ!」
 頼まれるまでもない。鈴木は、最初からそのつもりだった。
「ああ。任せろ!」
 鈴木は、佐藤に余裕の笑みを見せ、応じた。

 AとBはどちらも読点率が同じです。でも、文章の癖としての読点の打ち方には明らかに違いがあります。また、AとC、Dを比べると、Cの方はAよりも読点率が明らかに低いことになり、数字上はDの方が似て見えるのですが、それぞれの読点の打ち方を見ると、AとDよりはAとCの方が類似性があるように思えます。
 そう、数字では分からない違い、数字では分からない類似性があるのです!

 探偵たちよ、「数字のマジック」に騙されるな!!!

 ちなみに、この「数字のマジックに騙されない」って、リアルに割と重要なことでして、覆面推理でのミスは笑えるネタになるから「オイシイ」けど、仕事で統計情報読む時や新聞記事読む時とかにこういう数字で勘違いしてるとシャレにならないので、みんな、本当に気を付けてな!(しかし、覆面作家企画って本当に現実社会でも役立つ各種知恵が手に入る遊びだな…すごいや・笑)

 と言うわけで、話を戻すと、異なる作品間で「読点率」を比較する場合、読点の打ち方は全然違うのに読点率が似てしまう例が発生することは、先の例文のAとDの比較からも明らかです。
 実際、共に「読点率が低い」とされるB05と、第六回の三和さんの覆面作品(F01)「アイ・アム・ファイヤーマン!」とを見比べると、これを「読点率が低い族」とまとめるのはいささか乱暴すぎるように思えます。
 一文を短くすると、必然的に読点は少なくて済むんですよね。
 そして……B09は、数字上はさほど読点少なめには見えないのですが、この作品で読点がたくさん入っているポイントって、なんかすごく「わざとらしい」描写がある所じゃありません?
「あの頃の私は、まだ若く、不器用で、理想が高く、潔癖で、だからと言って声高に自己主張ができるわけでもなく、ただ息苦しさだけが傍らにあった。」とか、「その声に背中を押されるように電車を降りたホームは電車二両分がどうにか納まるくらいの長さしかなく、屋根はなく、あるのは木製の、座ったら崩れてしまいそうな朽ちかけのベンチが一つ。」とか、「そして私は山を下り、電車に乗り、家に帰り、日常に戻った。」とか。これ、こういう言い回し自体が丸っとフェイクじゃないの?
 確かに、三和さんの文体には、必要最低限の読点しか打たない(読点なしでも意味が取れるところには打たない)傾向があるような気はします……が、絶対的というわけでもないし、B09にも同傾向としてあると言えばある感が……(先に引用したB09の三つの文、真ん中の奴の前半は読点少なめ感)。
 あと、三和さんの怖いところは、前回の覆面作品は、その前に同ブロックだった方の文章を真似たものらしいということです。
 名探偵アヤキが推理するに、たぶん、三和さんの前回の覆面作「空の歌を捧げる歌姫の最後」は、篠崎琴子さんの「凱旋の火矢は墜されたし」(第6回F08)を真似られたんじゃないかなぁって感じがちらほら。女性の一人称(語りかけ口調)で過去を振り返る感じだし、するする流れる感じが近い感。
 だとすると、前回の覆面作品の特徴は、本来の三和さんの特徴ではない可能性もあります。前々回の覆面作品の読点率の低さも、句点(疑問符、感嘆符含む)の多用、単語言い切りの多さなどに起因するところがあるように思えますし、数字上の「読点率の低さ」を信頼すべき根拠とすることには慎重にならざるを得ません。
 B05が少し古めかしいお屋敷での出来事を描いていて、登場人物が皆上流階級風で、会話文も少なめとなれば、台詞中でのフィラーも出現度が下がり、「まあ、……」とか「ええと、……」とかの表現は少なくなるでしょうし、地の文の語り口においても格調高さを出すために、イマドキ風の「…して、…して、…」とか、「…だったり、…したり、…」、「…かもしれないし、…かもしれない。」なんて表現は自然と控えめになりそうな気がします。そして、前述のとおり短文言い切りが増えると、自然に読点は少なくなる!
 前回の三和さんの覆面作品も、「読点率」ではなく、「句読点」の出現頻度で見ると、結構細かく言葉を切ってるように見えますよ? これは篠崎さんスタイルを真似たせいかもしれないけど、前々回のファイヤーマンだって、疑問符感嘆符を句点と見なせば、句読点の出現頻度が著しく低いとまでは言えない気がします。さらに、三和さんのサイトの作品を見ていくと、著しく読点の少ないのが三和さんの基本傾向とは思えない。
 少なくとも、三和さんの過去の覆面二作品だけを見て、今回のB05と同じような読点率だから、似た文体などとまとめてはいけません!
 ……名探偵アヤキが結論ありきで調査しているのは否定しないけれど、でも、塩中探偵の読点率が「飛びつけない証拠だ」ってことは間違っていないと思います。moesさんも、数字には出てこない系の読点少なめ族感が少しあるよ。口語的な語りだと必然的に読点多くなるけど、地の文での「説明」が続く感じのところを見ると、割と読点少ないの。moesさんがB05のレトロな雰囲気を演出しようとすれば必然的に読点少ない文章を書いてくることになると思うな。

 それにしたって、名探偵アヤキには、塩中探偵が、なぜmoesさんの「幽想寂日」を読んで「B09はmoesさん!!!」ってなってるのかが全然分かりません……「幽想寂日」は、moesさん作品の中でも私が特にお気に入りにしているシリーズで、もちろん私は何度も読んでいるわけですが、だからこそ、私は「B09はmoesさんじゃない!」なのです。ここで負けるわけにはいかない。moesさんファンとして、「幽想寂日」の謎めく美青年のファンとして、絶対に負けられない戦いなんだ、これは!!!(気合い)
 そもそも、一体何だって塩中探偵は「幽想寂日」→B09と繋げているのか。確かに、現代をベースにしつつも「少し不思議なことが起こるお話」という意味では、「幽想寂日」とB09には共通点があります。しかし、しかーし、「幽想寂日」の不思議は、B09の「手が歩く」のようなシュールな「不思議」じゃない。正統派の現代幽霊ファンタジー(仮称)の系譜を継ぐものです。
 他に、B09と「幽想寂日」との間に共通点があるとすれば、「少しくたびれた感じ」でしょうか。「幽想寂日」の青年が纏う気怠さ。「あがなう虚」で、彼は明確に「つかれた、な」と呟いています。しかし、しかし、しかーし! それは、気苦労の多い会社勤めに疲れた、くたびれたおじさんサラリーマンの気怠さとは違う……違うはず!
 「幽想寂日」の気怠さには、ちゃんと但し書きが付いているはずなのです、「ただし、(この気怠さが許されるのは)イケメンに限る!」と。(マテ)←作中に「イケメンに限る」の文言はないが、心の目で見ると書いてあるのである
 B09にはイケメン成分が足りない。「手が歩く」というシュールなシチュエーションも、タヌキ顔の男も、おじさんサラリーマンな主人公もイケメン度が足りない……辛うじてイケメンの余地があるのは、主人公から話を聞く「若者」くらいのものだが、たぶん、彼もフツメンだ。人のいいフツメン、だと思う。
 いや、イケメン度が足りないってのは半分冗談なんだけど、でも、この、全体的なユーモアレベルはmoesさんじゃなくて三和さんだよー!
 確かに、前回の三和さんはユーモアレベル低めのシリアスファンタジーで来てるし、再び大フェイクをかまして来た可能性もないとは言わないけど、でも、前回シリアスで書いたから、今回はお得意のユーモアを出したいって思ったりするんじゃない?
 語り手の年齢を上げておけば、それで一応のフェイクにはなるだろうって思ってたりしない?
 moesさんの「幽想寂日」のやるせない感じ、美青年が「するべきではなく、してはいけないことだった。」と語る「罪の意識」の感じは、B09よりもむしろB05に近いものと考えるべきなのでは?
 確かに、B09の「〜で、〜で、〜だった」みたいな盛り盛り描写、作品(語り手)によっては確かにmoesさんも使ってる……んだけど、だけどー……内容的にくたびれたおじさんサラリーマンに言わせる台詞としてはなんかmoesさんっぽくない気がする! の! moesさんの「〜で」はどちらかと言うと若者感ある語りの時なんだ。そもそもmoesさんの書くお話の世代が若者多めってのはあるんだけども。
 B09の最後の余韻は「幽想寂日」に似てるかなって思わないでもなかったけど、「骨ばった白い手が軽やかに歩き去る」ってのはやっぱり違うと思う。あの余韻で共通感を覚えるのは、「視界の端に映った」の「映った」って過去形とカメラの引き感だけだ! たぶん、割と何にでも共通感覚えちゃう精度低いセンサーが反応してるだけなんだよ! たぶん!

 うーん、うーん、うーん……!(閃いた!)
 もしかして、moesさんは「充分」使いで、三和さんは「十分」使いという仮説は、有効だろうか……うん、これは有効そうな気がするぞ。これを決定的な証拠として行けるのではないか……ってあれ、B05もB09も「十分」表記だ。あ、あれぇ?(私は何と何を比べていたのか)
 「めずらしく」はmoesさんが「珍しく」派か……でも、三和さんも「珍しい」を使ってて、開いてる例は見当たらないからなー、どっちにしてもフェイクじゃん!(そして、二人ともさらっとフェイクしてそうな気配があるのが何とも!)
 しかし、三和さんの「視線の先に」を読んで、語り口は違うけど、おじさんサラリーマンを主人公にして来そうなのは、三和さん……だよ(さっきも同じこと言った感)。
 調べれば調べるほど、思った以上に物証がイーブンになっていくのが本当に怖いけど、私の直感は「B05の空気はmoesさん! B09の発想は三和さん!」って叫んでるから、物証がイーブンであるがゆえに、あえて推理を変える理由がない……全くない。
 改行率はちょっと違うかもしれないけど(それはフェイクだと思うし)、文章のリズムそのものは、前回のmoesさんの覆面作とB05に共通性を感じるんですよねー。特に「赤い手」部分の語り口。淡々と語る感じも、「幽想寂日」のmoesさんなんじゃないかなーって思うし。
 なんで塩中探偵と冬木探偵はB09がmoesさんだなんて言うんだ! 違う、違う、違ーう! と、自分のmoesさんセンサーを信じたい……。orz
 うーん……(しつこく物証捜索中)……B09の「私も同意をした。」という表現が気になりますね。「私も同意した。」じゃない。ここで「を」を入れるのはmoesさんのリズムじゃないような気がするんだけど、かと言って三和さんのリズムかって聞かれると「そんなことはない」気はする。ただ、三和さんならここでフェイクとして「を」を入れそうな気もする。moesさんは、覆面を被るためとは言え、ここで、こういう形で文章のリズムを崩してくることはないんじゃないか、と。三和さんは、前回、赤の他人の文体を真似るという徹底フェイクをしているし、元々の作風もユーモアに溢れているから、思い切ったフェイクを楽しんで放り込んできそうな感じがする。だから、やっぱりB09は三和さんじゃないかなぁ?
 B05がmoesさんである決定的かつ確実な証拠を見つけたくて頑張ったけど、そんなものはなかった……これはもう、探偵としての「勘」で勝負に挑むしかないらしい。
 でも、状況証拠からすると、moesさんB05説の方がちょっとだけ有利な気はしません? ええ、ええ、冬木探偵と塩中探偵がそう思っていないことは存じておりますけれども!(私は、私の中のmoesさんらしさと三和さんらしさセンサーを信じる! だって、二人は、私の同志だから! たぶん、私は、塩中探偵や冬木探偵よりも二人のことをよく分かっている、はず!)←思い込みです

 全体としてBブロックは簡単めだけど、moesさんと三和さんの区別はかなり難易度高い感じがする……特に、文体の特徴を見るベテラン探偵にとって。直感は明確にB05moesさん、B09三和さん、なんだけど、確たる物証が揃わない……原因は、moesさんと三和さんの元々の表記癖が似ているのと、双方がしれっとフェイクしてること。でも、双方の「フェイクの程度」を考えると、「B05moesさん、B09三和さん」以外ない……ないよなぁ(本当に、なんで冬木探偵と塩中探偵はここを逆にするのか…正直、それが一番の謎です)。
 森崎探偵、菜宮探偵とは、moesさんについては意見が分かれているものの、B09三和さんは一致してるんですよね……。三対二だ!(笑)

 あと……(まだ言うんかい)……moesさんの字がね、B05の雰囲気なんですよね。(はい?)
 moesさん、Twitterで「書写」をされていて、手書き文字の写真を公開されているんだけど、その字が大人びた上品な感じなんですよ! B05の鞠子さんとかが書き綴ってそうな(よりにもよって鞠子さんに例えるのかというところに関して他意はありません…ありませんったら!・笑)。
 「字は人を表す」、「文は人を表す」って言うでしょ? だから、字の雰囲気と文の雰囲気が似てるって言うのは、つまりそう言うことじゃないかと思うんですよね。雑推理っぽいけど、割と本気。鞠子さんに例えたのが不適切なら、「ぼく」の実の母とかでも良いのだが、そういう淑やかな感じがあるんですよ、moesさんには。

 ちなみに、B05について、「白い手」の主以外にもまだ不穏な企みを持った者が岩切の家にはいるのではないかという他の方々の感想を読んで、私は最初あまりピンと来なかったのだけれど、強いて言うなら、運転手(秘書)が怪しいってことかしら?
 確かに、一番上手く唆しているのは運転手な気はするけど、だとしたらどんな目的で? ってなりますよね。「あの女」とも頻繁に接触していたみたいで、また、「あの女」の両親が最近事故で亡くなっているらしいことからすると……両親の保険金でも狙ったのか「あの女」の指示で事故を起こした運転手が、「あの女」から罪をなすりつけられそうになって、復讐的に「あの女」を殺すべく唆しを閃いた……とか?
 あるいは、あの運転手は、唆しが趣味の死神的な存在とか……。
 もしくは、「あの女」と実はデキていた運転手が、金目当てに他の男と結婚した彼女を恨んで……か? その場合、「あの女」の両親の事故は、保険金目当ての「あの女」の犯行なのか、それとも「あの女」を他の男と結婚させてしまったその両親への直接的な復讐だったのか……。
 個人的には、運転手は唆す死神説を取りたいかなー。それが一番綺麗に繋がる気がするし、最終的に「誰もいなくなった」を狙う岩切家崩壊大作戦って壮大じゃない?
 これが実は、次期当主の座を狙う純粋そうな純一郎お兄様の緻密な計画どおり…なんてのも、ミステリ的には良い感じになりそうだけど、実の妹を手に掛けるかしら? いや、実の妹とはいえ、自分の悪行を「純一郎お兄様がやった」と嘘をついて罪をなすりつける不遜な奴なわけで、純一郎お兄様のプライド的に「妹なれど、許すまじ。調子にのるな。」的な発想はあり得るのかもしれない。
 ……おかしいな、私、最初は純一郎お兄様好い人説を主張していたのに。(笑)
 そう言えば、鞠子さんと「あの女」は一緒に出掛けていって、先に鞠子さんだけ帰ってきてるんだよな、あの秘書の運転する車で。ここで「あの女」が別行動を取った理由は何かあるんだろうか? もしかして、ここでも秘書は「あの女」を唆して別行動を取らせてた? 全て「計画どおり」って奴?
 秘書が(運転手)が、他人の心を読める超能力者にして岩切家崩壊を目論む者なら、あり得るのかもしれない?(何だか壮大な話になりそうである)


 さてさて。実はまだあまり言及していなかったかもしれないB04篠崎さん説を検証しなければならなくなりました。いや、答えが変わるはずはないんですけど、せっかく「覆面作家企画用に書いたけれど、タイトルが自分らし過ぎたので結局提出しなかった作品」を篠崎さんが公開してくださったので、まぁ、これは読んで(推理記事のネタとして存分にいじって)差し上げなければいけないかなぁ、と。
 篠崎さんは、「覆面とは、前回覆面が終わったその瞬間から始まっているものなのです。」(https://twitter.com/koto_masquerade/status/1007583437371273221)とドヤ顔していらっしゃるので、それがどういうことを意味するのか、読み解いてみようと思います……。
 ……全く、読み解けませんでした!(笑)
 前回覆面作家企画が終わってすぐに当該作を書いたから、前回の覆面作品と当該作は似ているよ、とかそういうこと? それとも、前回の覆面作家企画が終わってすぐに、その時の反省を活かして書いたから、前回の覆面作品とは全然違うのになったよ、とかそういうこと?
 とりあえず、篠崎さんらしい作品の一つなんだろうな、とは思いました。
 前回の覆面作品との類似性で言うと、実際に提出されたもの(名探偵アヤキはB04と信じて疑わない)の方が似ているような気はしますが、本来の篠崎さんの文章に近いのはこちらの方……なのかなぁ?
 冬木探偵は、篠崎さんが当該作を出していたら誰も篠崎さんを迷うことなく当てていただろうとおっしゃっているけれど(https://twitter.com/fuyukiyoko/status/1007601333619195904)、名探偵アヤキとしては、前回覆面作との比較においてB04が分かりやす過ぎるので、当該作を出した方が迷う探偵は多かったのではないかなぁと思いました。一応、私、B04初読時に少し迷ってはいるけれど、その理由の大半は「前回の覆面作とあまりにも似ている」からですし。(苦笑)
 提出されなかった当該作の方は、主人公が「女装男子じゃない」と言う点において、本当に篠崎さんかなって迷う余地があったと思うんです。いや、それを言ったらB04だってってなりそうですけど、当該作の方が「(篠崎さん作品なのに)女装男子じゃない」ことに意外性がある感じがするので! いや、でも、もしかしたら、「兄弟」とか「夫」とか言いつつ、兄と言いつつ、女装男子である可能性が残されて……ないよなー、さすがに(あるとしたら「男装女子」の方な気がする)。
 でも、あ、もしかして、この「女装男子じゃない」ことこそが、「覆面は前回覆面が終わったその瞬間から始まっている」という発言を引き出したフェイク・ポイントだったのかな? 前回の覆面作家企画で、「女装男子」と言えば篠崎さんというイメージが確立した……はずだったから!
 でも、結局はB04を出されて、こちらもさすがに「女装男子」ではない(と思う)のですけど、語り口が前回の覆面作とそっくりだから迷う余地なしって感じなんですよね。
 確かに、フェイクっぽく作ってるところはあるんですけど、何だろう、この、「篠崎さんでしかない」感じ。
 勢いの良さとかは歩く猫さんも疑ったけど、全体的な世界観(歴史的背景)なんかも含めて見ると、「篠崎さんだよなぁ」って感じ。よほど篠崎さんにそっくりな「初めましてさん」がいない限り、B04は篠崎さんにせざるを得ない。
 あちこちフェイクだとしても、こういうフェイクができるのは篠崎さんくらいだろうなぁって思っちゃうんですよね。B04、篠崎さん以外に誰が書けるの?
 と言うわけで、以上……にしたかったんですけど、私、思い出したんですよね。
 なんか、しばらく前に、enuさんが篠崎さんに対して、どうすれば篠崎さんに擬態できるかって質問をしていて、それに篠崎さんが答えているツイートがあったのを。
 いや、確かに篠崎さんに問われていて、篠崎さんが答えていたと記憶していたのに、どういうわけか、篠崎さんのツイートを数ヶ月分遡っても、当該ツイートが見つからないんですよ! 篠崎さんは複数のTwitterアカウント使い分けているから、それでかなって思って、色々捜索したんですけど、どうしても見つけられなくて……で、確か質問していたのはenuさんだったはず……とenuさんのツイートの方を漁ったら、enuさんのツイートは見つかったんです。でも、それに対するリプライが見つからないの! そこにあるはずのツイートが消えてるの!(笑)
 ああ、覆面作家企画(推理期間)が始まったから、推理の手掛かりにされるのを避けるために消したんだなあって……さすが、篠崎さんだなあって。(乾いた笑い)
 でも、私はその回答、一度見ているんだ。そして、enuさんの質問ツイートと返礼は残っているから、そこから篠崎さんの回答が多少は推察できるんだ!
 以下、enuさんの関連ツイート(篠崎さんが消しきれなかったヒントの痕跡)です。

https://twitter.com/enu_choran/status/987850591484313600
https://twitter.com/enu_choran/status/987852675780784128
https://twitter.com/enu_choran/status/987853563672985600
https://twitter.com/enu_choran/status/987855397720506369

 ……ああっ、「言葉をベースに選」ぶことしか分からない!(笑)
 でも、私の記憶によれば、確か、篠崎さんは、篠崎さん的な感覚での「美しい言葉」を手持ちとして持っていて、それを使って書いていくんだとかそんなことを答えていたような気がするんです。いや、それ「言葉をベースに選ぶ」を長ったらしく説明しただけじゃんって感じなんですけど。消されたツイートには、具体的な篠崎さんのお気に入りの言葉の例も含まれていたはずなんですけどーおーあー(思い出せない)、どうして私、あのツイートをスクショしておかなかったかなあ!(名探偵の手落ち)
 あの決定的証拠を確保していれば、私は間違いなく「さすがアヤキ名探偵!」という賞賛の嵐に包まれていたはずなのに!
 というわけで、当時のやりとりの詳細を覚えている方がおられたら教えてください。お願いします!

 ちなみに、そのやり取りから、enuさんが篠崎さんに擬態を図った可能性があることが分かるのですが、B04がenuさんというのは流石にないかなと思っております。
 一応、私がenuさん作品と見込んでいるB02の冒頭「これはあの時、あなたの手を取れなかった僕の物語。」という言葉のリズムと空気にほんのちょっぴり篠崎さんっぽさがあるかなあって気はするので、その辺のところでいいんじゃないかと思います。
 enuさんが琴子さんになろうと頑張ったけれどなれなかったという趣旨のツイート(https://twitter.com/enu_choran/status/994875799059746816)をされたenuさんの言葉に、嘘はないんだろうと思います。
 また、篠崎さんが証拠隠滅を図った一連のツイートは4月22日のものなので、この時点で篠崎さんは既に作品を提出済みだったはずで、篠崎さんの方がそこから慌ててenuさんへの擬態を試みてきたという可能性もないと思っています。ブロック分けがどうなるかも不明なわけですしね。
 したがって、推理結果は変えません!
posted by 桐生 at 07:38| 覆面作家企画8